花ちゃん、また会えたね。

                 
   
a bad dream −悪夢−       



「ねえママ、どうして生き物は死んじゃうのかなあ」
まだ幼いきみは、そんな素朴な疑問ばかりが溢れてくる。
そしてその疑問と共に、ついこの間、散歩途中の交通事故で死んだストロベリーを思い出す。

花鈴、きみはまだ7歳、小学校に入学したばかりだ。
これからきみの悪夢の始まりを、書きたいと思う。

「花ちゃん、花ちゃん、今、ぼくはここに居るよ」
「花ちゃん、ぼくの代わりと思って可愛がってね」
「花ちゃん、よーく覚えていてね、リウ゛リーアイランドって覚えていてね」
「ママにリウ゛リーアイランドのHPをPCで開いてもらってね」
「ぼくからのお願い、約束だよ、花ちゃん」
夢の中でふと、死んだストロベリーの声が聞こえた。
きみは目を擦りながら起き上がる。
(リボアーランド?リウ゛アーランド?リウ゛リーアイランド?そうだ、リウ゛リーアイランドだ)

「ママ、ママ、夢の中でストロベリーがリウ゛リーアイランドのHPを開いてって言ってたよ」
きみは母親にリウ゛リーアイランドのHPを開いてもらった。
「わあ、このわんちゃん、ストロベリーに似てるなあ」
そうしてきみはリウ゛リーアイランドデビューを果たし、ラウ゛ォクスを飼うことにした。
そうして、新たなストロベリーが生まれた。

「花ちゃん、また会えたね。」

花鈴、これからがきみの悪夢の始まりとなる。

毎日きみは欠かさずストロベリーの世話をする。
「花ちゃん、毎日ぼくのお世話をしてくれてありがとう」
そんな声が天から度々きみに聞こえてくる気がする。
ストロベリーの声が聞こえてくる度きみは嬉しくて嬉しくてたまらない。
だから毎日きみは欠かさずストロベリーの世話をする。

「花ちゃん、花ちゃん、花ちゃん、花ちゃん…」
この声が一日中きみの耳元に届いてくるようになった。
学校で授業を受けている時も、食事をしている時も、入浴している時も、ずっとだ。
「花ちゃん、早く学校から帰ってストロベリーのお世話をしてよ、可愛がってよ」
「花ちゃん、お腹がすいたよ」
「花ちゃん、うんちがしたいよ」
「花ちゃん、花ちゃん、花ちゃん、花ちゃん…」
きみは日が経つに連れ、だんだん気味が悪くなってくる。
まるでその声はきみにまとわりついてくるようだ。

とうとうきみは、その声のせいで体調を崩してしまった。

きみは家に帰り、母親に体の不調を訴えた。
これまでに経験したことのない、40度の高熱だった。

「花ちゃん、これで今日はずーっと家に居られるね」
「だから、今日こそはずーっとぼくのお世話をしてね」
「わかったから…わかったから、ストロベリー、もうこんなことヤめてよ」
恐怖にとりつかれ、大粒の涙が溢れてくる。
足ががくがく震える。
そう、まるでこれは悪夢だ。
「わかったって言ったね。じゃあこれからはずーっとずーっとぼくのお世話をしてね、約束だよ」
この言葉を境に、ストロベリーの声はしばらく聞こえなくなった。
そしてきみはこの日を境にストロベリーの世話をするのをやめた。

熱は驚くことに1日でひいた。
きみは母親から無理しないでね、の一言掛けられた後学校へ向かった。

「花ちゃん、約束したのに…」
「ぼくとの約束、守らなかったね」
「花ちゃん、さよなら」
「ぼくと同じめに遭ってもらうから」

「…何?」

凄まじい音がし、血こんが辺り一面に飛び散った。
ストロベリーと同じ、交通事故だった。

花鈴、たった7年間の短い人生だった。
ここでこの物語は、幕を閉じよう。




島名:ストロベリータルト☆彡/飼い主名:☆★かりん★☆/リヴリー名:ストロベリー☆彡

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